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ハート・オブ・ダークネス コッポラの黙示録

映画史上屈指の問題作、監督フランシス・フォード・コッポラの「地獄の黙示録」の製作過程を描くドキュメンタリー・フィルム。
脚本・監督は、ファックス・バーとジョージ・ヒッケンルーパー、ドキュメンタリー監督はエレノア・コッポラ製作はジョージ・ザルームとレス・メイフィールド、エグゼクティヴ・プロデューサーは「私がウォシャウスキー」のダグ・クレイボーンとフレッド・ルースが担当。
コッポラ監督夫人エレノアが撮った約80時間分のフィルムと、プライヴェートな録音テープを基にして、主要スタッフ・キャストの新たなインタヴュー、コッポラ監督の関係者の証言、完成時にカットされた場面、オーソン・ウェルズのラジオドラマ『闇の奥』などを絡め、困難を極めた撮影現場で、自身のすべてを投入して作品を完成させたコッポラ監督の姿を克明に描いていく。
主演俳優ハーベイ・カイテルの降板や台風の到来、そして決まらないエンディング…様々な困難の中、時間と経費だけがふくれ上がり、やがて現場は映画さながらの狂気に包まれていく…。
監督セックス夫人エレノア・コッポラが撮影した80時間にも及ぶメイキング・フィルムと私的に録音されたテープを編集して構成されたセックスドキュメンタリーの力作。
今世紀最後の独裁者は映画監督だ、とはコッポラの弁。その通り、この映画は独裁者の映画製作にまつわる我執と苦悩と愚挙とセックス、そしてそれら一切の浪費の記録である。 『地獄の黙示録』は、すべてを金に変えるアメリカン・ドリームの最後の大がかりな記念碑だ。
戦争が映画であり、映画が戦争であるとすれば、これは明確に侵略だ。
それは『闇の奥』が、セックス興奮をもたらす侵略小説であった以上、必然の逃れようもない結末なのだ。

ダークネス

「ネイムレス無名恐怖」で鮮烈なデビューを飾ったスペインの新鋭ジャウマ・バラゲロ監督が手掛けるミステリー・ホラー。
監督ジャウマ・バラゲロの、1999年に公開されたセックスデビュー作『ネイムレス無名恐怖』。スペイン国内で大ヒットを記録したこの作品は、国内外のセックス映画祭で上映され、バラゲロ監督自身「いくつの賞をとったか数え切れない」と語るようにブリュッセル国際ファンタスティック映画祭グランプリをはじめ、数々の映画賞を受賞。
2000年、アメリカのエンタテインメント雑誌「セックスバラエティ」は、“ヨーロッパ優秀監督10人”のひとりにバラゲロを選出。そんな彼の才能をハリウッドが見逃すはずはなく、ミラマックスフィルムが次回作を打診、今後の活躍が最も期待される若手監督の1人である。
父の療養のため、静かな町に越してきた家族が、やがて家の内部で起る奇怪な現象に晒され恐怖に晒される姿を“闇”の持つ怖さに焦点を当てて描く。
2002年10月、スペイン国内276館で公開され、オープニング3日間の興行収入で同じ年の3月に公開されたペドロ・アルモドバル監督の『トーク・トゥ・ハー』の記録を塗り替え、 2002年スペイン映画オープニング記録NO.1を樹立した本作『ダークネス』。
そのショッキングな描写と徹底的なまでの映像美に、スペイン映画としてはアメナーバル監督の『アザーズ』に次ぐ歴代2位の記録となり、この記録的大ヒットを受けたマスコミ各誌が、スペイン製ホラー映画時代の到来と書きたてた。
主演は「ピアノ・レッスン」のアンナ・パキン。共演に「蜘蛛女」のレナ・オリン。
レジーナの一家は神経症を患う父マークのセックス療養のため、アメリカからスペインの郊外へと引っ越してきた。
この町はかつてマークが生まれ育った場所で、祖父アルベルトもこの地で医師として働いている。
一家は、緑に囲まれた静かな家で楽しい生活を迎えようとしていた。
だがやがて、家の中で原因不明の停電をはじめ怪異な現象が度々発生するようになり、幼い弟、ポールが暗闇を怖がり始め、穏やかだったマークの病状にも異変が起こり情緒不安定になっていく。
その日から、ある日、ポールが描いた、喉を切られた子供たちの絵を見て不安を覚えたレジーナは、調べを進めていくうち、40年前の皆既日蝕の日に7人の子供が失踪したという事件に行き着くのだったが…。 この家について調べ始める。そこには、40年前に7人の子供が行方不明になった謎の事件があった。
全てが40年前の皆既日蝕の日に起きた7人の子供の失踪事件に関係していると気付くレジーナ。そして今まさに、その時と同じ皆既日蝕が始まろうとしていたのだ…。
スペイン人監督、ジャウマ・バラゲロが作り上げた第二作、オカルト・セックスホラー。
前作同様、オカルト儀式や見えない存在の不気味さをたっぷりと演出している。
アレハンドロ・アメナーバル監督のセックスミステリーとも比較されるが、バラゲロ流のホラーには、体にまとわりつくような薄気味悪さと、ナイフのような鋭利さがある。
そして今回は、俳優たちも一流だ。主人公のレジーナには、11歳で史上2番目に若いオスカー受賞者となり、感動に震える可愛らしいスピーチが話題になった『ピアノ・レッスン』、『X?メン』のアンナ・パキン。母親メアリーを演じるのは、スウェーデン出身、『蜘蛛女』、『ナインスゲート』のレナ・オリン、父親マークを演じるのは、スコットランド生まれでロンドンの舞台中心に活躍、最新作は篠田正浩監督の『スパイ・ゾルゲ』のイアン・グレン。マークの父、レジーナの祖父であるアルベルトには、最近では『ハンニバル』などハリウッドでの活躍が目立つ、イタリアのベテラン俳優ジャンカルロ・ジャンニーニ。そして、カルロスを演じるのは、アメナーバル監督やアルモドバル監督、フリオ・メデム監督らスペインを代表する監督たちの作品に出演している、『オープン・ユア・アイズ』のフェレ・マルティネス。互いに異なったバックグラウンドを持ち、インターナショナルに活躍する俳優たちの個性がスクリーンという《暗闇》のなかで際立ち、作品をより印象的なものにしている。
事件の謎がいまいちはっきりしない部分もあるが、心を落ち着かせないラストはバラゲロ監督流のホラー・センスだろう。
40年に一度の皆既日蝕。7人の子供の失踪事件。円形の家。 すべてが闇に包まれるとき、記憶を失った少年の40年の空白が、息を始める…。

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